どうして対話と会話の違いがわかりにくいのか?

対話と会話、この違いがわかりにくい。

いつも「対話の活動をしています」と説明すると、「対話?会話とは違うの?」という疑問がよく寄せられます。
なので、対話と会話の違いについて説明してみようと思います。

私が説明している対話と会話の違いは、対峙する違いがある話をしているかどうか?ということです。
具体的にどういうことか?
なんの意図もなく、目的が存在していない、好きに話すのが会話。漢字の通り「会って話す」のが会話です。
・昨日行ったランチのお店がすごく美味しかったよ。
・最近肩こりが酷くて辛いんだよ。
・昨日のテレビ見た?
・彼氏がサバゲーにハマって休みの日にデートしてくれなくなったんだ。
というような話は、自由で好きに話していいことばかりだし、その話したことが役に立つとか立たないとか、有意義であるかどうかとか、面白い、面白くないとか関係なく話します。
一方、対話では「対する話」ということになり、何が対しているのかといえば、価値観や主張などお互いが最初から一致していないことについて話します。
・好きな食べ物は最初に食べるのか?最後に食べるのか?
・仕事と恋人のどちらを優先すべきなのか?
・宝くじで100万当たったら何に使う?
などのような、人それぞれで意見が違うことに対して話すのが対話になります。違う意見や価値観について話すから、相手の内面や考え方の背景を知れるようになります。
会話と対話、話すことは一緒です。ですが、話す内容が違うのです。

さらに、もうひとつ対話と会話の違いがわかりにくくなっている理由があります。
それは「対話を経験したことない」です。
対話という手法を使ったコミュニケーションを習ったことありますか?学校や研修などで習う機会がないです。
対話とは何をするものなのかわからない、対話の特徴がわからない、対話による効果がわからない。なので会話との違いもわかりません。
厄介なことに、対話と会話を完全に区別することができないこともわかりにくくなります。
会話している中で対話をするときもあるし、対話している中でただの会話をしていることがあります。つまり、コミュニケーションとして共通している部分が多い。対話的な要素が多く繰り返されているのか?会話的な要素が多く繰り返されているのかで区別するしかありません。
特徴となる要素にあたるのは、受け答えをするときのフレーズと対話にはルールが存在しています。
理由を聞くために「なんで?」「どうして?」「具体的には?」ということを聞いたり、話の観点を変更するために「そもそも~」「もし反対の立場になったら?」「あれとこれの共通点はあるかな?」というフレーズを使います。
主催者によってルールが違いますが、対話の場には必ずルールが存在します。
私が主催するときに使っているルールは6個。
1)自分の体験談や価値観を伝えよう
2)どんな意見でも認めよう、受け入れよう
3)お互いに問いかけるように意識しよう
4)話がまとまらなくても、意見が変わってもよい
5)発言せずに聞いているだけでもよい
6)プライベートな情報は守ろう
普段の会話にはルールなんて存在しないので対話の特徴になります。

このように、対話と会話には話をする目的意識が違うこと。また、対話を経験したことないから、対話の特徴が知らない。これらの理由によって、対話と会話がわかりりくくなっているのです。
なので、対話を知るためにはイベントに参加して体験するのが一番だと思っています。


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